岩代国一之宮・会津総鎮守と仰がれる伊佐須美神社は、わが国最古の歴史書『古事記』に記される「会津」地名発祥の伝承社として、福島県はもとより東北地方における古大社として古くより信仰を集めております。
社伝によれば、第10代崇神天皇10年(紀元前88)、東国平定のために北陸道に派遣された大毘古命と東海道へ派遣された建沼河別命の父子が会津にて再会された折、御神楽岳(新潟県境)において、伊弉諾尊と伊弉冉尊の祭祀を執り行い、国家鎮護の祈りを捧げたことに始まり、博士山や明神ヶ岳といった会津の山々を巡って第29代欽明天皇21年(560)に現在の宮地に御社殿が御造営されたと伝えられます。
当神社の御社殿は、御造営以来長い歴史の中で、度重なる災害により御社殿を焼失しており、その度に公民一体となり御再建が行われ、時代に即した技巧や工夫を取り入れつつ旧形を保存する目的を以て再建されてまいりました。その成果は、自ずと一社の様式を確立することとなり、当地方における神社建築の模型とされるに至りましたが、去る平成20年10月3日及び29日に発生した不審火により、本殿・幣殿・拝殿・神饌所・神楽殿・橋廊・授与所等を焼失する事態となりました。
現在は、臨時の仮社殿にて祭祀が執り行われておりますが、設備が不十分であるために祭典・行事の殆どを縮小や省略、休止をせざるを得ない状況下にあり、色彩豊かな会津文化の継承にも支障が出る恐れがあり、御社殿の再建を急務としています。
しかしながら、神社の御再建を成すには、歴史を見ても明白なように、神社単体あるいは一個人においては到底賄いきれるものではなく大変な困難を極めます。
随いましては、一人でも多くの志を結集して、この一大事業を成し遂げて、会津の始まりとともに培ってきた信仰と伝統文化の発展・継承に寄与すべく、ここに御再建奉賛会を組織いたします。
つきましては、皆様の御理解と御協力を得て事業計画への賛助を始め、広く全国に知らしめて多くの志ある方々へ御奉賛を仰いで活動して参りたく存じますので、何卒趣旨御賢察の上御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
令和6年12月11日
伊佐須美神社御再建奉賛会
各位
事業内容
本殿以下礼拝施設の再建及び境内整備
事業予定費
再建及び境内整備費 | 6億5千万円 |
祭典費 | 5千万円 |
奉賛会活動費(会議費・広報費・記念品費等) | 5千万円 |
その他 | 5千万円 |
社殿構想
室町時代以降継承されてきた社殿様式と本殿御扉(黄金扉・古代扉)の踏襲と復元をして伝統の継承を図り、長年課題となっていた積雪対策や参列様式の変化への対応を目的として二重型拝殿や二重破風を設置する。
計画予定
令和6年12月11日 | 御再建奉賛会設立 |
令和12年中 | 本殿・幣殿・拝殿竣工 遷座祭斎行 |
引き続き | 神饌所・神楽殿等関連施設竣工 境内整備 |
伊佐須美神社御再建奉賛会
会長 松平 保久(会津松平家14代当主)
伊佐須美神社は、わが国の守り神として御歴朝の御崇敬はもとより、会津の総鎮守として歴代の領主たちにより崇敬されて参りました。わが会津松平家におきましても、初祖保科正之以来崇敬の念を寄せており、歴史を顧みましても、同神社の御造営と当家は切っても切れぬ所縁があります。
会津藩祖と仰がれる正之は、領内の社寺整備を積極的に行っており、なかでも同神社には総鎮守として相応しい御社殿の御造営を志して尽力し、その遺志を継いだ2代正経とともに寛文・延宝にわたる大改修を大成されました。
その志は歴代の当主へと継承され、天明の火災の時は5代容頌が願主となり、文化の火災のときには7代容衆が願主となって御再建が行われ、氏子の人々とともに神社の復興を成し遂げました。また、明治の火災の際は、11代容大が特別賛成者の筆頭となり御再建に助力したと聞き及んでおります。
この度、私が会長の任を与えられましたのも祖先の志が繋いだ御神縁であると存じております。この度の御再建にあたりましても、代々の当主たちが多くの人々と力を合わせて神社の復興を成し遂げてきたように、皆様のお力とともに御再建の完遂に全力を尽くし、皆の心を未来へ繋ぐことができる御社殿の御造営に邁進して参る所存でおります。
何卒、皆様には趣旨御賢察の上、絶大なる御協力と御奉賛を賜りますようお願い申し上げ、会長としての挨拶とさせていただきます。
伊佐須美神社
宮司 沼澤 文彦
皆様には、伊佐須美大神の御加護のもと益々御健勝の事とお慶び申し上げます。
さて、平成20年に不審火による火災にて御社殿を焼失した事は、私どもにとって大きな衝撃であり、地域にとっても深い悲しみをもたらすものでした。私が宮司として就任したときは、仮社殿において祭祀が行われている状態であり、目下御再建計画を進めて行く所存でおりましたが、解決しなければならない諸問題が山積しており、まずはその解決に努めて参りました。それらの経緯につきましては、予て「御社殿御造営計画変更に到る経緯について」また「御社殿復興造営再計画の遅滞と経緯についての御報告」にて御高承いただいております通りであります。その間、変わらずにお心をお寄せいただき御奉賛を賜ります氏子・崇敬者方々には、先ず以て深謝申し上げます。
この度の御再建にあたりましては、趣意書にて申し述べました通りでありますが、旧来の御社殿様式を踏襲して先人たちの心を後世へ伝えると共に、時代に即した技術や形式を取り入れて、大神様を慕う多くの人にとって訪れやすく、心安らぐ場所となるよう努めて参りたく存じます。また、御再建申し上げた暁には、信仰の拠り所として親しんで頂けるよう四季折々に執り行う年間祭祀をはじめ、様々な行事や活動も充実させて参る所存でおります。
この御再建は、ただ神社を復興させるだけでなく、皆様と共に新たな未来を築く大切な機会でもあります。皆様と共に安寧と幸福を祈る場となるよう一所懸命に取り組んで参る所存でおりますので、一層の御奉賛を賜りますようお願い申し上げます。
伊佐須美神社御再建奉賛会規約 第六条 別表
申込書に奉賛金を添えて、伊佐須美神社御再建奉賛会事務局へお持ちいただくか、現金書留にてお送りください。
〒969-6263
福島県大沼郡会津美里町宮林甲4377-1
(伊佐須美神社社務所内)
TEL 0242-54-5050
FAX 0242-54-5052
奉賛申込書 伊佐須美神社御再建奉賛会規約郵便局で付属の払込取扱票をご利用いただくか、下記の金融機関へご送金ください。
※お振込みや現金書留の場合でも「奉賛申込書」を御記入の上、郵便・メール・ファックスにてお送りいただけますと幸いです。
お振込先一覧
口座名義/宗教法人伊佐須美神社
郵便振替口座 | 02170-9-8920 |
三菱UFJ銀行 仙台支店 | (普通)0894208 |
東邦銀行 高田支店 | (普通)170956 |
会津信用金庫 高田支店 | (普通)1035998 |
会津商工信用組合 会津高田支店 | (普通)1094548 |
会津よつば農業協同組合 高田支店 | (普通)0043426 |
当社の御事に関しましては、平素より特段の御高配を賜り厚く御礼申し上げます。
先ずは、平成二十八年六月に『御社殿造営計画変更に到る経緯について』として、責任役員会決議に基づく前計画の白紙撤回と速やかなる再計画の立案・建設工事の実施についてご報告をさせていただきました後、今日まで皆様への御報告が滞っておりましたこと衷心より深くお詫び申し上げます。つきましては、遅滞しておりました要因と経緯に関しましてご報告させていただきます。
私が、平成二十八年五月に宮司代務者として就任時、前宮司の再建計画を引き継ぎ一刻も早く御社殿を再建いたす所存でおりましたが、計画の不備をはじめ進行させることが極めて困難な運営状態にあることが発覚いたしましたことは、前出の御報告にてご周知の通りです。まずはその諸般の事情を解消すべく努めて参りましたが、同年十月に、前計画の一環として罹災直後に建てられた仮社殿の建築費用が未払いであることが判明し、協議のもと分割返済にて支払う事態ともなりました。更には、社会情勢の変動もあり、なかなか再計画の出だしを切ることができない状態であり、今日に至ってしまいました。
しかしながら、本年に至り新型コロナウイルス感染症の社会的制限が緩和されてきたことを好機と判断し、ようやくこの春より再建に向けての準備委員会を設置する運びとなりました。翌年中には、奉賛会を設立して再計画を進め、御造営計画書の策定に取り組んで参ります。また、今後の経過報告等は逐次行って参りますので、御意見等ございましたら随時お聞かせくださいますようお願い申し上げます。
皆様には、長らく計画の進行が不透明である状態にも拘らず、御奉賛の御志をお寄せいただいておりますこと誠に感謝の念に堪えません。なお、重ねて今日まで御報告が滞りましたことを謹んで陳謝申し上げます。
令和5年12月1日
伊佐須美神社 宮 司 沼澤 文彦
責任役員 水口 秀文
須永 勇
前田 裕
渋井 康之
國分 明広
大竹 俊哉
氏子崇敬者並びに御社殿造営協賛者の皆様には、常々ご高配をいただきまして、誠に有難く存じ上げます。
さて、伊佐須美神社では、平成二十年に御社殿を焼失してよりこの方、轡田勝暎宮司の下で、高さ三十二メートルにも及ぶ「天空にそびえ立つ神殿」と謳う御社殿御造営計画を進めてまいりました。
この御造営計画を先頭に立って牽引されていた轡田宮司が、平成二十七年十一月にご逝去になられたことを受け、宮司不在の中、責任役員会ではこの御造営計画の進捗状況を改めて精査し、今後如何に進めるべきか協議を続けてきました。
現在の状況は、率直なところ、御造営資金の募財が目標額より大きく不足し、この計画が神社本庁の承認も未だ得られていないということが次第に判明してまいりました。
漸く五月一日に私が宮司代務者に就任し伊佐須美神社の新しい体制が整いましたので、正式に責任役員会を開催して、慎重に協議を重ね、次のように決議しました。
この責任役員会での議決に従いまして、今後は早急に新しい御社殿造営の詳細な計画書を作成し、皆様方にご報告の上で、新社殿建設を実施させていただく所存でございます。
何卒ご了承賜りたくお願い申し上げます。
尚、新たなる御造営計画立案に関し、ご意見等がございましたならば、忌憚なくお聞かせいただきたく重ねてお願い申し上げます。
末筆ながら、氏子崇敬者並びに御社殿造営協賛者の皆様方が、伊佐須美大明神様の御神徳を拝受なされ、今後愈々ご発展いただきますよう御神前に祈願申し上げます。
平成二十八年六月吉日
伊佐須美神社
宮司代務者 沼澤文彦
責任役員一同